ある見捨てられた漁港に、いつからか黒い帆船が停泊するようになっていた。小型の漁船ばかりが並ぶなか、大きくて真っ黒なその帆船の姿は否応なしに目立った。他のみすぼらしい漁船を圧するように、妖しげな黒光りをたたえつつ、昼も夜も不気味にたたずんで…
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