光る心臓

ちょっとしたいざこざから刃物で胸を傷つけられて、傷口から心臓がむき出しになった。初めて自分の心臓を自分の目で見て知ったのだが、心臓は光っていた。白っぽい光をまばゆいほどに放っていた。おかげで眩しくて眠ることもできない。でもそれは力強く美しい光であり、自分の肉体に、そのような器官が備わっていることは、そんなに嫌でもなかった。