クジラのいる海底ドーム

海底ドームの外周に沿って、流線形を描くその巨体はゆらゆらと、休みなく大きな円を描くように、何度となく続けられたその遊泳は、何によっても妨げられることはない。常に同じ速度で、規則正しく、休むことなくひたすら続く。まるで永遠を象徴するように。
すべてからの関与を拒み、あらゆるものから離れた場所で、クジラは泳ぎ続けていた。

ある瞬間、石のように輝きのない瞳に光が映った。透明な海底ドームの外壁の外、遠く離れたどこかで、ごく小さな白い光が生じたのだった。
光は少しずつ大きくなった。それはドームへと近づいている。思いもよらない速さで、でもクジラは意に介さない。それはただ泳ぎ続けるだけ。ここには音もなく、昼も夜もない。