雪の日の雪だるま

下関市では冬の間に一度か二度、雪が積もることがある。ある雪の日の午後、僕は二人の子供たちを連れて近所にある公園に出かけた。彼らが雪だるまを作りはじめ、僕もそれを手伝った。手袋をしていても雪に触るのは冷たかったが、子供たちのほうはどういうわけか、ぜんぜん冷たそうではない。寒そうにも見えない。おそらく楽しさが上回っているのだ。大したものだと思った。そして雪だるまは完成した。僕は子供たちと雪だるまが三人で並んだところを写真におさめた。そのあと子供たちは、木の枝とか葉っぱなどをくっつけて雪だるまをどんどん派手にしていた。

帰り道で、ユイとケイが、「(あの公園に来た人たちが、あの雪だるまを見たら)みんな喜ぶね」と言って、僕はそれに対して、でもたぶん明日には溶けちゃうよ、と言ってしまい、二人はひどく悲しそうな顔になった。